会社を辞めた時の健康保険の任意継続って?制度の内容や加入条件、保険料や手続き方法を解説します

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考える女性と男性

会社を退職した際に、選択できる「健康保険の任意継続」というものがあります。いわゆる任継(ニンケイ)と呼ばれるもので、会社で加入していた健康保険に引き続き加入できるという制度です。

ここでは、健康保険の任意継続について詳しくご説明していきます。

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健康保険任意継続制度について

冒頭で軽く説明しましたが、退職した後でも協会けんぽや健康保険組合に、2年間そのまま加入するという制度です。一般的には、「任意継続被保険者」ということになります。

利点としては、

  1. 在職時と同様の保険給付が受けられる
  2. 国保と比べて保険料が安い場合がある
  3. 家族を扶養に入れられる

があります。

基本的に、社会保険加入の特権でもある国保より手厚い保険給付をそのまま受けられます。にはない「出産手当金」や「傷病手当金」なども受給できます。

あとは、国保の保険料より任意継続の方が保険料が安い場合があります。基本的に国保の保険料は世帯収入や加入人数によって大きく変わりますが、任意継続は退職時の給与によって決定します。

しかし、今までは会社が保険料の半分を負担してくれていましたが、退職しているのでそれがなくなり今までの倍支払うことになります。

保険証は変更される

健康保険の任意継続は、基本的に今までの健康保険を引き続き加入となりますが、健康保険証は新しく発行されます。

なので、退職時に必ず保険証は返却します。そして、手続き後に新しい健康保険証を受け取ることになります。

また、健康保険の任意継続には条件があります。一般的な「協会けんぽ」の任意継続についてどんな条件があるのか見ていきましょう。

各種健康保険組合などの人は、少し内容が異なる場合もあるので直接組合に相談することをオススメします。

任意継続の加入条件

健康保険の任意継続に加入するには、次の2つの条件をクリアする必要があります。

<加入条件>

  • 会社の社会保険の資格喪失日(退職日の翌日)までに、継続して2ヶ月以上の加入期間がある
  • 資格喪失日から20日以内に手続きする

「継続して2ヶ月以上」というのは、退職した会社でだけという訳ではなく、違う会社での加入期間が1日も空けることなく2ヶ月以上あれば、任意継続に加入できます。

任意継続の扶養に入る条件

任意継続は、社会保険の時のように条件により家族を扶養に入れることができます。その要件は、社会保険の扶養家族の条件と同じです。

▼こちらを参考に。

社会保険の加入の条件とは?本人と扶養家族についてそれぞれ解説
前回の記事で、社会保険は「国で強制的に加入させらている保障制度」ということをご紹介しました。 ここでは社会保険の加入する上で知...

任意継続の保険料

任意継続の保険料は、退職時の給与で決定されます。正確に言うと、退職した時の標準報酬月額によって決定されます。

注意点としては、今までは本人と会社でそれぞれ折半で負担していましたが、任意継続は退職しているので会社負担分がなくなり、全額自己負担になります。

つまり、「今までの健康保険料の倍」になるということです。

計算とかがややこしいので直近の給与明細で、

(健康保険料+介護保険料)×2

の金額ぐらいだと思ってもらえばいいと思います。

ちなみに任意継続では標準報酬月額に上限があり、協会けんぽでは28万円が上限となっています。それ以上ならいくら給料をもらっていても28万円で計算されます。

詳しくは、協会けんぽに問い合わせてみてください。

任意継続の加入手続き

ここでは協会けんぽの任意継続の申請方法や窓口など、加入の手続きについてご説明します。

▶手続き期限

手続きには期限があり、退職日の翌日から20日以内に手続きをしなければいけません。
1日でも遅れると、いかなる理由があろうと任意継続はできませんので注意してください。

▶手続き方法

お住まいの協会けんぽの都道府県支部に「申請書」を提出します。この際、同時に扶養家族の申請もできます。提出は郵送で大丈夫です。

⇒協会けんぽの都道府県支部はこちら
⇒申請書はこちら
※書き方が分からないという人は記入例を参照してください。

基本的に、上記の申請書の提出で手続きは終わります。手続き後、数日すると新しい健康保険証が自宅に届きます。

任意継続の資格喪失の条件

任意継続の手続き完了後は、2年間はずっと「任意継続被保険者」となります。
途中で「家族の扶養に入りたい」とか「やっぱり国民健康保険に加入したい」という理由では、任意継続は辞めれません。

ただし次の場合は、任意継続被保険者の資格が喪失されます。

  • 2年の期間が満了した
  • 保険料を期限までに納付しなかった(翌日に強制で資格喪失)
  • 就職などで、新しく社会保険に加入することになった
  • 後期高齢者医療制度の資格を取得した
  • 被保険者が死亡した

これらの一つでも該当すれば、任意継続の資格は喪失されます。特に、保険料は1日でも遅れると強制的に喪失されるので注意が必要です。

また、就職して新しい会社の社会保険に加入する場合や、後期高齢者医療制度に加入となった場合は、任意継続の資格喪失申出書の提出が必要になります。

資格喪失申出書|協会けんぽ(PDF)

任意継続の保険料の納付方法

協会けんぽでは、保険料の納付方法は加入手続きで提出する申請書で選択できます。

  1. 口座振替
  2. 毎月納付
  3. 6か月前納
  4. 12か月前納

この4つの方法から選択することになります。基本的に、好きな方法で構いませんが「毎月納付」がオススメです。

理由は、あまり大きな声では言えませんが、どうしても任意継続を辞めたい時に保険料を支払わなければ辞めることができるからです。この方法で、家族の扶養に入ることも可能となります。

そういった予定や特段の理由がない場合は、他の納付方法で構いません。口座振替や前納なら納付漏れになることはないと思います。また、前納する場合は少し保険料が安くなるかも知れません。(要確認です)


最後に、任意継続の条件や手続きなどを図にまとめたものをご紹介しておきます。

任意継続