日常的に使われている「会社」や「企業」、「法人」という言葉。求人広告やハローワークなどの情報でよく見かけますね。
あなたも普段は気にしないで使っているのではないでしょうか?
私もそうでしたが、この区別はなかなかややこしいし、小難しいので、働いている人でもよく知らない人が多いと思います。
ということで、社会人なら知っておきたい、会社のことを超簡単にご説明しますので、ぜひ覚えておきましょう。
会社とは何なのか?
会社って、一体なんなのでしょう。
あなたの会社はなんのために存在しているのでしょうか?
食べ物や車、本など何かの商品を売っている。
コンサルタントや機器のメンテナンスなどサービスを行っている。
パソコンや家など何か物を作って売っている。
いろいろな会社が世の中にありますね。
それは何のためでしょうか?
ズバリそれは、お金を儲けるためです。
会社は利益をだすことを追求するのが目的です。
では、その設けたお金は誰のものになるのでしょうか?
儲けたお金は、会社を維持するための経費に使ったり、税金を払ったり、いろいろなことに使われます。
私たちのお給料はどうなるの?って思いますよね。
従業員へのお給料は、正確には「人件費」として、会社を維持する経費の一部にちゃんと含まれています。
従業員が頑張って働いて、会社の利益が増えればお給料が増えたり、頑張って働いていても、会社の利益が減れば、お給料が減ったりすることもあります。
「会社」と「従業員」は”運命共同体”のようなところがあると言えるかも知れないですね。
会社は、一人ではできない大きな仕事を何人かのチーム(団体)で行うことで、一人ではなかなか難しい大きな利益を得ることで、それを従業員へ分配する(=お給料)。
会社は、そうゆう性格をもった組織です。
会社の利益が増えれば、人を雇ったり、事業を拡大したり、従業員のお給料が増えます。
人を雇えば失業者が減り、事業が拡大すれば世の中にモノやサービスが増え、お給料が増えれば多くのモノが買われていきます。そうするとまた会社が利益を得ることがきます。
このように、会社によって世の中にお金がぐるぐる回って、経済を循環させています。
すこしまとめると、
- 会社は利益を出すことが目的
- 利益は従業員などへ分配する
これらが会社の特徴です。
町の八百屋さんは会社ではない
八百屋さんなど小さなお店も商品を売って利益を出して、そこで働いているバイトさんにお給料を出しています。
じゃあ、これも立派な会社だよね!って思うかもしれませんが、残念ながらそうでもないのです。
事業を行っているのが個人であれば「個人事業主」とか「自営業」とか呼ばれたりします。
一般的には、個人商店や農業などでしょうか。
また、団体でも同じで、「人格なき団体」とか「任意団体」とか呼ばれたりします。
一般的には、町内会やサークル、マンションの管理組合や同窓会などでしょうか。
これらは、たとえ事業を行っていても会社とは言えないのです。
なぜなら、会社と言えるのは「法人」である必要があります。
法人って何?
会社は別の言い方で「法人」とも呼ばれたりします。
「法人」は「法の人」と書きますが、簡単にいうと「法律上、人と同じように扱いますよ」という意味なのです。
どうゆうことかと言うと、例えば
あなたがお金があれば、家や車を買うことができます。その、家や車はあなたのものであなたが使える権利がありますよね?
当然ですよね、いろんな契約書の名義はあなたの名前が書いてありますから。
これは、「人」だから持てるのです。
では、それが「会社」だったらどうでしょう。
会社を作ったらその建物や、会社の人たちが使う車が必要になります。それは、一体誰のものになるのでしょうか?
会社のお金で買えば、すべて会社のものです。
でも、会社は人ではありませんので車を持てません。人しか持てないのです。そこで、会社にも車を持てるようにしよう、というしくみが「法人」ということなのです。
実際はどうするのかというと、「こうゆう会社を作りましたよ~」と法務局に登記します。
登記することによって、「会社」は法律上、人と同じ扱いになり、社会に認めてもらったことになります。
これで晴れて、車や建物を持つことができます。
法人となれば、「会社名義」となりますので、社長の財産ものありません。たとえ、社長が死んでも車やビルなどを持っているのは会社そのものです。
企業と会社の違い
さて、企業とはなんでしょうか?一般的には、同じような意味合いで使われていますね。
google先生で検索してみると、
企業とは
営利を目的として一定の計画に従って経済活動を行う経済主体(経済単位)である。社会的企業を区別するために営利企業とも言う。家計、政府と並ぶ経済主体の一つ。
引用元:wikipedia
なるほど、よくわかりませんね。
簡単に言うと、
会社と個人事業主を足したものを「企業」といいます。
実は、企業は個人商店なども含まれているため、会社より少し広い範囲の意味合いになります。
ちなみに、「大企業」「中小企業」「零細企業」とか分類されてますよね?
これは、会社を設立するための運転資金(資本金)とか従業員の数などで分類されています。
まぁ、早い話、会社の規模ですね。
では、会社にはどんな種類があるのでしょうか?
会社の種類
会社にはいくつか種類があります。「△△株式会社」とか「有限会社○○」とかですね。
細かく言うと難しくなるので一般的なものだけいうと、
- 株式会社
- 合同会社
- 合資会社
- 合名会社
会社法という法律上は、この4つになります。
「ん?有限会社がない」と思いますよね。実は、2006年に法律が変わって、新しく有限会社を作れなくなったのです。
まあ、新しく作れないだけでそれまでにあった有限会社はそのまま使えます。
別に、株式会社に移行してもしなくても、どちらでもいいので、今も多数存在しています。
「合資・合名会社」は株式会社や合同会社より大きな責任を負うことがあるため設立されることはありません。稀のようです。
一般的には、会社といえば「株式会社」と「合名会社」という認識でいいと思います。
おまけ:会社にまつわる豆知識
会社にまつわる、略称など、ちょっとした豆知識を紹介します。
株式会社 → (株)
有限会社 → (有)
合同会社 → (同)
合名会社 → (名)
合同会社 → (資)
医療法人 → (医)
財団法人 → (財)
一般財団法人 → (一財)
公益財団法人 → (公財)
社団法人 → (社)
などなど。他にもたくさんありますが、とりあえず一般的なもの。
※先頭、途中、末尾で使うときの順
株式会社 → カ)、(カ)、(カ
有限会社 → ユ)、(ユ)、(ユ
合同会社 → ド)、(ド)、(ド
合名会社 → メ)、(メ)、(メ
合同会社 → シ)、(シ)、(シ
医療法人 → イ)、(イ)、(イ
財団法人 → ザイ)、(ザイ)、(ザイ
社団法人 → シャ)、(シャ)、(シャ
財団法人と公益法人は”一般”と”公益”を含みます。
まとめ
会社ってなんだろう?というような会社のことについて、簡単に基本をご紹介しました。
要点だけまとめると、
- 会社は「利益を出すこと」を追求する
- 会社は法人である必要がある
- 企業は法人以外も含まれる
- 会社は4種類ある
まず社会人として、会社の基本を知ることは重要なポイントになると思います。
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