2016年1月から開始され、昨年テレビや話題になってたマイナンバー制度ですが、あなたはちゃんと理解できていますでしょうか?
『ん~。なんかよく分からなかったな…』
『覚えていない…』
『そもそも知らない』
なんて人もたくさんいると思います。実際、政府の広報が一時的すぎるのと少し話が難しいのが原因なのだと個人的には思っています。
なので、結局マイナンバーって何?って人のために、最低限知っておいた方がいい基礎知識についてわかりやすく解説していきます。
マイナンバーはすべての人に関わるものです。ここで少しマイナンバーについて学んでみましょう。
マイナンバー制度って?
超シンプルに言えば、『日本に住所がある人全員に番号を付けるよ』っていう制度です。
学生でいう、学籍番号のようなものですね。これを、日本中でやろう!というわけです。
現在、すでにすべての国民には番号は付番されています。
あなたも自分のマイナンバーは知っていますよね?
そう、それが今後いたる場所で使われ、日本で『あなたと分かる番号』となります。
そして、このマイナンバーは12ケタの数字のみで構成され、あなたは今後この番号で管理されることになります。
外国籍の人でも、日本に住民票がある人は対象になります。
ちなみに、産まれたばかりの赤ちゃんは、出生届を出して住民票に登録された時点でマイナンバーが付きます。
原則、一生涯同じ番号を使うので、番号を変更したいと思って変えれるものでもありません。
また、住所が変わったり職場が変わったりなど生活環境の変更も一切無関係なく、そのような理由で番号は変わりません。
マイナンバーは公的機関のためのもの
マイナンバー制度については、「ふむ、何かみんなに番号付くんだな!」って事が理解できたら順調です。
そもそもなんで番号付ける必要があるの?名前や住所でいいじゃん!
そうですよね、マイナンバーは別に頼んだわけでもありませんし、望んだことでもありません。
でも、名前や住所って変わりますよね?
このため、「ん?この人、名前や生年月日が同じだけど住所が違うぞ!」となり、同姓同名なのか同一人物なのか確認・照合したりするのにかなり時間や労力がかかったわけです…
あと、「一人暮らししているけど住民票は実家」などの住民票と現住所が違う人は多いのではないでしょうか。
そうなると、「あ~、面倒くせ~」ってなるわけです。
そこで、マイナンバー先生の出番です。
このマイナンバーはあなたと分かる番号で不変なわけです。
つまり、このマイナンバー制度の目的は『個人の情報を簡単に確認するため』なのです。
行政や地方公共団体などの公的機関同士が、あなたの情報を連携しやすくなります。
これにより、様々な情報を照合、確認、転記等に要していた時間や労力が大幅に削減され、作業の重複などのムダや間違いを少なくなるというわけです。
そして、大幅に時間と人件費がカットできるので、役所での申請や手続きでかなり待たされることも少なくなり、暇そうな公務員さん達も削減されるかも知れませんね!
マイナンバーを利用する場面
じゃあ、どんな時にマイナンバーが必要になるのか気になりますよね。
マイナンバーは便利そうだからと言って、なんにでも使うわけではありません。
ちゃんと法律で、”マイナンバー先生の出番”が決められています。
それは、「社会保障」、「税」、「災害対策」の3つの分野と決まっています。
ちょっと分かりにくいので、一般的に利用される場面をご紹介します。
学生
- 奨学金の申請時に貸付元の機関へ
- アルバイトしたバイト先へ
就職
- 源泉徴収票の作成や、社会保険などの手続きで勤務先へ
- 税の確定申告で税務署へ
結婚・子育て
- 児童手当や出産育児一時金などの申請時に、市区町村や健康保険組合へ
- パートをしているパート先へ
退職後など
- 福祉や介護の手続きで市区町村へ
- 資産運用の手続きで銀行や証券会社へ
その他にも
- 失業等給付の手続きでハローワークへ
- 災害時の支援制度の利用時に市区町村へ
- 生命保険、損害保険、共済の受取時に、保険会社や組合へ
- 国外送金や国外からの受金時に銀行や郵便局へ
- 年金の手続きに日本年金機構へ
このように、様々な場面で使われることになります。
だいたいは公的機関になってますね。
逆に言うと、今後不正や無申告の情報が公的機関にバレるというわけです。
やましい人は、ドキッとしたかも知れませんね。
その辺りは、ゆくゆく別記事に書いてみます。
通知カードとマイナンバーカードの違い
自分のマイナンバーは「通知カード」か「マイナンバーカード」で知ることができます。
すでに、あなたもどちらかは持っているはずです。
では、この『2つのカード』のどう違うの?
そう、貰ったはいいけど使い方がイマイチ分からない。
…と、いう人のためにおさらいしておきましょう。
通知カード
★通知カードは、あなたのマイナンバーを証明するためだけのカードです。
・マイナンバーがわかる
・身分証明書としては使えない
・マイナンバー手続きで、本人確認の書類が別に必要
※マイナンバーカードを受取る際に”市区町村に返却”しますので、マイナンバーカードと2つ所持することはできません。
通知カードはご存知のとおり、緑色の紙制で非常に簡素でぺらっぺらのカードです。
非常~に無くしやすいので、管理には注意しましょう。
マイナンバーカード
★マイナンバーの証明と身分証明が出来る唯一のカードです。
・マイナンバーがわかる
・身分証明書として使える
・ICチップがある
・有効期限がある
マイナンバーカードはプラスチック製でキャッシュカードやクレジットカードの様にしっかりしています。
写真も入っているので、公的に身分証としても利用できる点が通知カードと違います。
そして、一丁前にICチップまで搭載され、行政のサービスや電子申請が利用できます。
また、マイナンバーカードには有効期限があり、
- 20歳以上は10年間
- 20歳未満は5年間
となっていますので、期間がきたら更新が必要になります。
これらのカードですが、あえて常にサイフに入れて携帯しておく必要はありません。
落とすとかなり面倒なことになるので、必要なときにだけ携帯しておくことをオススメします。
普段は、タンスにでもしまっておきましょう。
マイナンバーで注意すること
意外と軽視しがちで、カードをその辺にぽいっと置いている人や、すでにどこいったかわからなくなった人もいるのではないでしょうか?
そういった人は特に注意が必要です。
マイナンバーは個人情報の中でも、かなりの機密性があります。そんじょそこらの個人情報とはわけが違います。プライバシー情報の宝庫になりますので、管理には厳重に注意してください。
むやみやたらに、マイナンバーを人に教えたり聞いたりすると違法行為にあたります。
また、面白がってネットやFacebookやLINEなどSNSで投稿するなど、バカな事もやめましょう。
政府はセキュリティーに万全を期すことを言っていますが、年金機構の情報流出などの件もあります。
なので、自分の身は自分で守ることが重要です。
マイナンバーをむやみに提供することは、自分で情報漏えいしていることになります。
取扱いには十分に注意しましょう。
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