ぶっちゃけどうなの?育児休業の実態を調べてみた・・・

社会保険

brothers

前回記事は育児休業の制度についてでした。育児休業って?という人はこの記事を見る前に前回記事を一読して制度について理解しておいてください。

どうなってるの?育児休業の期間や条件、給料はでるの?
女性にとって、会社で働く上で知っておきたい「育児休業」という制度についてあなたはどれだけ知っていますか? 近年では、男性でも「イクメン」と言い、育児について無関係ではない時代になっています。 そこで、気になるのが育児休業...

 

でも、制度については分かったけど実際のところは、

  • そもそも育休を取得している人はどれくらいなのか・・・
  • そうは言っても仕事と家庭の両立は・・・
  • 職場が育休を取りづらい・・・
  • そもそも仕事を続けるかどうか・・・

と思っている人もいるのではないでしょうか。仕事と家庭の両立の難しさなど、よく言うワークライフバランスってやつですね。あとはそもそも仕事を続けるか辞めるのかですね。

「で、ぶっちゃけ実態はどうなのよ?」

ということです。これ、気になる人は結構いるのではないでしょう。

私も担当として少し気になるところですね。調べてみるといろいろなデータがありましたのでご紹介します。

仕事と家庭の両立について

▶女性の第1子出産後に仕事を続けたか?

国は平成32年には55%を目標としてますが、実態では、仕事を続けた人は約30%。これは、育休を利用した人も利用していない人も含めてです。
そして、約40%の女性は出産後に退職しています。残りはそもそも出産前から無職などです。

私の経験上でも、辞める人はだいたい出産前か出産後が多いですね。

 

▶辞めた理由は?

「家事・育児に専念するため」が約40%で自発的に辞めています。また、「仕事と育児の両立の難しさ」を感じた人が26%で、会社から「解雇された、退職 勧奨された」がなんと9%で約1割もいますね。

さらに、具体的理由は、

①勤務時間があいそうもなかった (65.4%)
②職場に両立を支援する雰囲気がなかった (49.5%)
③自分の体力がもたなそうだった (45.7%)
④育児休業を取れそうもなかった (25.0%)

などがあげられています。

 

▶育児休業の取得率について

仕事を続けた人が、じゃあ育休を取得した人はどれだけいるの?ってことで、女性の人の育休取得率はなんと93.5%。

一方、育児休業を利用したいと思っている男性は3割を超えているのに対し、実態の育休取得率は2%程度。

少ない…少なすぎる。少し前に話題になった議員のおかげさまでさらに取得しにくくなってるかもですね。

 

▶育児休業の利用日数

平成25年に実際に育児休業を利用した日数は、

男性正社員は「4日~1週間以内」が22%。続いて、3日以下が30%で、合計しても1週間以内で半数を超えていますね。ほとんど取っていないということですね。まぁそんなものですかね・・・

女性(正社員)は「6か月超~1年以内」が52%で半分を占めています。続いて、「1年超~1年半」が21%、「3か月超~6か月以内」が11%で、ほとんどの人が割と目いっぱい育休を取得していますね。

有期雇用の育児休業について

▶育休の認知度は?

有期雇用でも利用できる育児休業制度があることを知っている人は全体の約4割。さらに内容まで知っているという人は全体の約2割しかいません。

正社員と違い、全然認知度がないですね。そもそもこのあたりがまずは問題ですね。

 

▶仕事を続ける上での問題

産休や育休を取得して仕事を続けるにはどのような問題があるかというもの。

  • 妊娠中に現在の仕事を続けることが困難
  • 仕事に復帰する際、子ども預け先など確保が困難
  • 産休や育休から復帰した際、仕事があるかどうか不安
  • 産休、育休制度の情報や取得対象等の条件がわからない
  • 仕事に復帰しても、仕事が忙し過ぎて育児と両立できるか不安

などなど数々の問題があることが分かりますね。これらをまずは把握することが重要だとされています。

まぁ、人それぞれ事情はありますが、やはりまだまだ仕事と家庭の両立は難しいといったところでしょうか。

今回の情報は、少し古いものも入っているので、現在とは違う可能性もあります。結局は自分で決めることになりますが、参考にしてください。

 

<参考にした資料>
厚生労働省資料
「雇用均等基本調査」
「平成22年度人口動態職業・産業別統計」
「21世紀出生児縦断調査」
「平成22年度有期契約労働者の育児休業取得に関する労働者調査」
「育児休業等の利用状況の意識調査」
国立社会保障・人口問題研究所「第14回出生動向基本調査(夫婦調査)」
三菱UFJリサーチ&コンサルティング「両立支援に係る諸問題に関する総合的調査研究」(平成20年)

育児・介護休業の相談件数は年々増えている

実は、労働局雇用均等室の統計によると、H27年の労働者は12,069件で年々増えているそうです。
その中でも、育児休業に係る不利益取扱いの相談が最多であることが分かっています。

育児休業についてと、この不利益取扱いの相談件数だけで3,000件を超えています。これが、実際は仕事と家庭の両立制度の足を引っ張っているのだと思います。

現状は、会社がまだその気になっていないというということでしょうか。これによって、退職者が増え、結局労働力が減るということになります。

そもそも、この仕事と家庭の両立支援制度は女性の労働力を上げるために作られているのに、その制度により労働力が減るという悪循環になっています。

あなたも何かあれば雇用均等室へ相談しましょう。雇用均等室

 

 

 

 

 

 

 

支援サイトを活用しよう

厚生労働省が管轄し、育児休業の円滑な取得・復帰、また再就職活動の一歩を踏み出せるように支援している支援サイトです。

仕事と育児カムバック支援サイト」というもので、職場復帰・再就職を目指す女性のためにさまざまな情報が提供されているサイトです。

内容としては、下記のものがあります。

●育児休業の取得・復帰に役立つ情報の提供
●再就職のためのセミナー・イベントのお知らせ
●地域の再就職情報・保育所情報などの検索
●育児休業の取得・復帰や再就職を経験された方の体験談やパートナー・子供たちからのメッセージ集
●よくある質問コーナー
●メールでの相談対応
●育児休業からの職場復帰や、再就職を希望する方同士が交流できる掲示板

国の事業だけあって、かなりしっかり作られています。ハローワークや職業訓練、保育所など必要な情報のあるホームページへ”全国の市単位”で探せます。

さらに、必要な情報を適切に誘導してくれるので探すのも簡単です。せっかく普段税金を払っているのですから、こういった政府のものはぜひ活用していきましょう。

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